ボラな姉のせいで、うっかりパンストを履いたまま登校した啓介。このままではクラスの笑い者!! 危ういところを親友・正行の機転で乗り切るも、保健室で着替える最中、正行が脚をガン見していて……。
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発売日:2016年7月30日 本体価格:650円(税抜)
Contents
▽登場人物
愉快な男子高校生達と、その周りの大人達。
啓介(受)…姉と二人暮らしで、家の金銭事情を常に気にしている。背が高くランニングをよくするため美脚。
正之(攻)… 親が開業医のお金持ち。優等生で誰にでも優しくてイケメン。黒パンスト脚フェチ。
克己…啓介と家族ぐるみで仲が良い。肉食系ゲイ。顔が可愛い。
荒巻…保健の先生。ノンケ。
三好…克己と同じクラス。克己が気に食わないようで、何かと突っかかっていく。
保坂…二丁目にある、克己のバイト先の人。
アコ…啓介の姉。酒飲み。
▽ストーリー
パンストが起爆剤となり、彼らを恋路へと導きます。各話毎のあらすじと見所をご紹介。
Touch1
ある日の体育の時間。啓介が長ズボンを履くと、何故か中に黒のパンストがあり……?
姉のせいで黒パンストごとズボンを履いてしまった啓介。それに気付いた正行は、咄嗟に彼を保健室へと連れ出します。
黒パンストを履いた啓介に対し、フェチの正行、覚醒。
始まりは彼らの高校生活、文化祭の出し物決め等のシーンです。そしてパンストへ。
また、保健室で克己が荒巻先生に顎クイするシーンもあります。冒頭から結構盛り沢山です。
Touch2
パンストを履くよう、日々迫ってくる正行。
物と引き換えにパンストを履くことを強請る正行に対し、興奮と違和感を覚える啓介。二人がベッドで絡まっているところを、克己に見られてしまいます。
Touch3
正行を完全に意識してしまった啓介だったが、何かを言う前に正行からは「友達で」というワードが出てくる。一方、荒巻とデートをする克己の姿が三好に目撃されており。
「自分の性癖を満たしたいだけ、愛はいらない」という正行に対して、段々と感情のセーブが効かなくなり、好意を募らせていく啓介。告白前から振られているような状態が、きついです。
Touch4
正行を好きな気持ちを自覚した啓介だったが、正行は相変わらず”パンストを履いた啓介の脚”にしか興味が無く。
「浮気性のセ○レに恋した状態」と克己が啓介を揶揄するシーンがあるのですが、まさにその状態に。
Touch5
啓介は体で繋ぎとめることを考える。その頃、荒巻が人知れず学校を去ったことを知る克己。
啓介と正行、二人の気持ちがついにぶつかり、喧嘩に発展。誰にでも優しく、完璧に見える正行にも、実は心を追いつめられるような悩みがあって。
パンストプレイ再び。今度は攻められる正行の色気が爆発。
Touch6
三好が、保坂の元を訪ねる。そして三好経由で荒巻の居場所を知り、自転車で駆け出す克己。
文化祭の最中、屋上で寝転ぶ啓介に駆け寄る正行は、今のありのままの感情を正直にぶつけるのだった。
クライマックス、それぞれが気持ちを相手に衝突させて、心を通わせるシーン。あまりにもドラマチックで、展開が素晴らしく、泣けます。
篠原家
二人で住むこととなった、啓介と正行。
幸せな二人の後日談。
▽男子高校生パンスト物語
パンストが似合う男、啓介という人物の設定の良さについてお話します。
・啓介はお金の掛からない運動であるランニングが趣味で、ゆえに筋肉質の美脚。
・背が高くそもそも脚が長いので、美脚。
・元々眉が薄いため細眉。そして背丈と垂れ目といった要素で、いかつく見られがち。そして体毛そのものが実際は薄いので、脚にも毛があまり無く、美脚。
こういった要素により、取って付けたようなパンストプレイにならず、「本当に彼は黒パンストの神のような脚なのだな」という説得力に繋がり、物語をより深く楽しむことが出来ます。
▽スカーレット・ベリ子先生、画風について
・とっても美麗な絵を描かれます。整っていて見やすく、広くウケの良い絵柄かなと思います。
・カップルが2つ3つ並行して進行しているのに、物語の流れは自然で、フォーカスの当て方も非常にバランス良く、随所にドラマが散りばめられた展開はとんでもなく面白いです。それに合わせて、感情の変化をとても繊細に描かれます。
・キャラクターの瞳が凄く綺麗。ページを止めて、思わず見入ってしまいます。
▽ジャッカス!笑えて泣けて、幸せな作品
最高に楽しめる作品です。まるで一本の映画のような、感情揺さぶられる名作だと思います。是非読んでみて下さい。
ベリ子先生作品、イベント企画も様々展開しています。ぜひTwitter等チェックしてみて下さい。
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