【感想】「君はパーフェクト」未散ソノオ

木関創也は仕事もできて、華やか容姿の持ち主というパーフェクトな男。
極度の世話焼き体質で、同期のものぐさ男子・野間ゆずのお世話に明け暮れる毎日を送っている。
お世話する方もされる方も「好きでやっている(やらせている)から幸せ」なのに、そんな二人の関係を揺るがす出来事が…!?

https://comic.mf-fleur.jp/lineup_magazine/cb095/

価格(税抜)680円 発売日:2019年12月17日


引用:COMICフルール

Contents

▽登場人物

木関創也(きせき そうや)…外壁施工会社の社員。成績優秀、眉目秀麗。
地獄の世話焼きで、意図せず相手を依存させてしまったり自立出来なくさせたりする。
本人はただただ人の身の回りのお世話がしたいだけ。”人をダメにするクッション”みたいな人。


野間ゆず自分の事に無関心、ものぐさ。会社では何もしない人と思われている。創也と共に会社務め。
創也からはゆずゆずの愛称で呼ばれる。社長のコネで入社。


立川アヤテ…食堂の林さんがヘルニアで休養中、代わりに食堂仕事を務めるイケメン。母親がメキシコ人のハーフ。
創也によれば、彼は自分と同じ匂いがするのだそう。



▽ストーリー

極度の世話好きとものぐさが、運命の出会いを果たした……?

各話毎のざっくりとしたストーリーをご紹介。


第一話

三年前、社内にて。完璧男の木関創也は、足に小さなあざのある同期、野間ゆずと出会う。
自身の足にもあざのある創也は、合わせるとハート型になるあざを持つゆずのことを、運命の相手だという。

世話をしまくっても動じず、尚且つ依存をしてくる事もない、そんなゆずはまさに創也にとって最高の相手だったのだ。


第二話

創也の朝は一杯のコーヒーと、朝ランニングから始まる。そしてゆずを起こして(物理)、ゆずを起こす(意識)。
いつもの様にゆずの世話を楽しくこなす創也の前に、同じ人種の匂いをプンプンさせた男、立川アヤテが現れた。

側から見れば、完璧な創也と、対照的にふわふわとしたゆず。周りの目には仕事をしていないように映るゆずだったが、創也はそれを強く否定する。
そして食堂の林さんに代わり臨時でやってきたのは、立川アヤテというハーフのイケメン。彼はゆずを狙っているような素振りを見せるのだった。


第三話

創也が食堂に駆けつけると、人足先に夕飯を取るゆずの姿があった。
創也は立川と二人になり彼に話を聞くと、やはり立川は同じ”極度の世話好き”なのだった。

「ゆず(の世話する役割)を分けてほしい」という立川に、当然断る創也だったが。
一方のゆずは、上司から仕事に対する態度の最終通告を言い渡されてしまう。


第四話

社長のコネで入社してきたゆずに対して自主退職を促す上司。なんとしても阻止するべく、創也はあるイベントを計画する。

創也とゆずは、互いの曖昧な関係性をやっと恋愛として認識することに。


第五話

「俺が会社辞めたら俺と付き合うのやめるのか?」
ゆずの言葉で、”世話すること”と”付き合うこと”がごっちゃになったまま言葉にしていたことに気付く創也。
創也が開催したイベントのお陰で、ゆずの業績も認められて、めでたしめでたし。

結論…二人の足のあざでハートが出来るのだから、やはり運命の相手なのでした。


みんなパーフェクト

創也は世話好きに耐性のある姉を、立川に紹介した。その後二人は、結ばれたそうな。

近い未来立川アヤテが義理の兄になるかもしれないという現実に、恐れ戦く創也だった。



▽未散ソノオ先生らしい、三人目のキャラ

未散ソノオ先生過去作「デンタルダーリン」にも居たような、読んでいて悲しくならない当て馬的ポジションのキャラ=立川アヤテが登場します。

上手い具合にメインの二人にアクションを起こしてくれるので、更にストーリー展開が彼のお陰で面白いものに。

受に対して好意があるかと思いきや全く無いので、彼は悲しい立ち位置になりません。このキャラ、良いことしかない。


▽会話テンポの良さ

登場人物達の会話は、漫画で読んでいるのに実際に会話を耳にしているかのようなリアルなテンポの良さや、口語で書かれています。

そして未散ソノオ先生過去作品における会話シーンの吹き出しは、配置が曖昧で時々誰から発せられたか分からない時がありました。

ですが本作はそれが無いように感じました。スラスラ読むことが出来るので、元々のテンポの良さがパワーアップしたように思います。


▽「君はパーフェクト」
世話好きとものぐさがくっつくと、幸せになる。

合わせるとハート型になる足のあざから始まる、奇跡のようで必然の恋

創也のような人物を前にして、依存状態に陥らないゆずは、確かに稀な存在なのかもしれません。

自己表現がストレートで正直な創也と、感情があまり表に出ないため意思疎通が少々不器用なゆず。

極端な二人の織り成すべったりラブラブな日常に、読んでいてにやけてくるような一冊です。オススメです^^




note

△未散ソノオ先生note。かわいいワンちゃん日記がたくさん。

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