各界の令息が通う男子校・私立シリカゲル学園。
https://www.tokyomangasha.com/kikan/marble/sonnamede.html?keepThis=true&TB_iframe=true&height=570&width=680
そんな並み居る御曹司たちの憧れの的である眉目秀麗な生徒会長・大和御門は、たまたま入学式で根暗な新入生・根崎春の笑顔を見て以来、無口で物静かな彼のことが気になって仕方がない。
これはもしや……!?
我が道をゆく猛烈なギャグセンスでジャンルレスに突っ走る鬼才・毛魂一直線、初のBLコミックス!
発売日:2014年11月26日
価格:648円+税
Contents
○登場人物
大和御門(やまとみかど):生徒会長。眉目秀麗成績優秀。ポエマー。欠点を上げるとするならば、打たれたことが滅多にないため打たれ弱い。
根崎春(ねざきはる):前髪が長く、暗い。福岡県出身。
大和景清(かげきよ):御門の弟。いつもドMを従えている。

○超笑いあり、楽しいストーリー
毛根一直線先生といえはギャグセンスの高さ。BL漫画でもそれは大いに発揮されており、笑いあり純愛ありの盛り沢山コメディ漫画となっております。
各話毎にご紹介します。
/EP.1
生徒会長大和御門は、新入生の中にとびきり笑顔の可愛い少年を発見する。感じたことのない胸の高鳴りに怯えながら、彼の事を深く知り、探り、接近しようと試みる。
トップスピードでぶっ飛ばしながら始まる本作。御門はモテすぎるあまり、男子はみんな無条件で勝手に尻を差し出してくるそう。
なんとか根崎と接触は出来たものの、あの日見た笑顔を自分に対しては一向に向けてくれない。根崎謎に前髪も長いし。
そうこうしているうちに教室で机に突っ伏して寝ている根崎を発見。前髪で顔が見えないのならば切ってしまえ!と、ハサミを手に近づく御門。バッと起きた根崎の顔は凄まじい目付きの悪さであまりにも怖くて、情景反射的に彼の前髪をばっつり切ってしまった……。
展開が速くてアップテンポで楽しいです^^
キレた根崎が御門をぶっ叩いて第一話は終わります。
/EP.2
御門が「ネザキハル」「ネザキハル」と呪文のように毎日言うものだから、御門親衛隊の者たちが根崎を捕まえてしまった!何かされそうになったその時、御門が助けに入り事なきを得た。
夜、根崎の自宅を訪れた御門は改めて謝罪をすると、逆に根崎の方から叩いたことを謝られ、そして前髪を伸ばしていた理由を聞かされるのだった。
根崎君、前髪を隠すために目出し帽で登校するなんて強すぎませんか。
人生のうち謝った経験が無さすぎて謝罪がど下手くそな御門。勢い余って「根崎はかわいい」と大声で口にします。ラブが始まりそうな、まだかもしれないような。
親衛隊はゴリゴリのぶりぶりで、保険医はイケメンで。最後に出てきた何やら裏ありげな御門弟もイケメンで。キャラクターのふり幅が凄い。
/EP.3
シリ学体育大会の日。出る種目全て圧勝してしまう御門と、それ以外の種目に出て勝利していく弟の景清。景清には、『兄がいるせいでいつも一番になれない』という密かなコンプレックスがあったのだった。
ちょっと感動する三話です。景清君もまた、根崎の魅力に気付いてしまう(?)のでした。
根崎からもらった柿ピーを一粒ずつ毎日食べ、一枚ずつ記念写真を撮る美門(笑)
作画がコロコロ七変化して、セリフがエコーして、なんでもありの漫画で最高に面白いです。

/EP.4
根崎に好きな人、もとい憧れの人がいること、そしてそれが地味でほんわか系の綱島先生だと知った御門は、咄嗟に先生にそのことを告げようとしてしまう。嫉妬のあまり突っ走った御門は自分の行いを恥じ、大いに泣いた。
3話に続いて少しドキドキするような回です。
初めて心から好きになった相手=根崎には、既に好意を寄せる人がいて、それを知って邪魔をしようとしてしまった。自分を責めて真剣に泣く御門に、心打たれます。
/EP.5
御門は泣き疲れて眠り、起きると根崎の家だった。「泊まっていきませんか」という根崎の提案にテンパる御門は、明日デートをしようと持ちかける。
当日、二人はショッピングモールデートをして、その帰り際。御門は根崎に思いの丈を正直にぶつける。
ついに告白の時が訪れます……。
男気溢れる告り方をしてくれるので、すごくいいです。感動するし、すっきりします。
/FINAL EP.
今日は御門の誕生日。綿密なプランを立てて再度告白をしようと画策していた御門だったが、学校にて、大和兄弟&根崎が居合わせる場面で綱島先生階段滑落事件が発生。付き添いで根崎が救急車に乗っていってしまう。
夜になりしょげる御門の元に、保険医から『根崎は御門との待ち合わせ場所の公園に向かった』との知らせが入る。慌てて向かう御門。薔薇の用意もレストランも無しになったものの、足元にあるペンペン草で告白をする。
ついに、ついについに、キスシーンが……!!
しかもなんと、根崎から!!
衝撃の急展開です。自分からしておいて赤面して照れる根崎。更に真っ赤になる御門。素晴らしい展開です。
/AFTER EP.
根崎にキスすることが大好きになった御門。そういう雰囲気になったような、なってないような。
ちゅっちゅちゅっちゅされすぎてヒリつく根崎の唇(笑)可哀相(笑)
最後の最後、ボーナスといわんばかりのセクシー根崎が見れちゃいます。最高。
○毛根一直線先生
ハイテンションギャグといえばな先生。初のBLコミックということですが、コミカルな中でもしっかりとBLで、2度も3度も美味しく楽しめる非常に素晴らしい作品でした。
どう面白いのか、書き上げていきたいと思います。
・表紙とのギャップ
表紙の絵からは想像できないくらいに、中の絵柄がお祭り騒ぎパレードしてます。全てのシーンに対して絵が全力。キャラクターのシュールな表情がいっぱい登場。
・ストーリー、ちゃんとBL
大量のギャグに挟まれながらも、恋愛という主軸がしっかりと進行しており起承転結がはっきりしています。
・最後にちょっとある根崎サービスシーン
御門と根崎、一晩を共にするシーンこそあるものの、R18展開には程遠く翌日を迎えます。しかし最終話のAFTER EP.ではちょっとそういう雰囲気?になりかけており、今まで散々わちゃわちゃハートフル展開をしていただけに読み手としてもかなり感慨深いものがありました。要するにちょっと良い感じになっただけでもものすごい感動するしドキドキします。
エロが頻出する作品が多い中、この「日常ギャグBL超全年齢」は結構貴重だし、それでいて内容も面白いので、本当に稀有な漫画だと思いました。
○びっくりするほど面白い、そしてラブい「そんな目で見てくれ」
作風としてはかなりぶっ飛んだタイプだと思います。
全ページ余す所なく面白要素を詰め込んであり、楽し過ぎます。そして好きになるキャラしか出てきません。全キャラ好き。
元気が出ること間違いなしの一冊です☆

p.s.何の何処にも先生のアカウントが存在せず……。なんでや。