教師に博士、料理人にお医者様に……鷹匠!?
様々なタイプの“先生”との恋愛を描いた珠玉のオムニバスストーリー!
コミックス描きおろし漫画収録☆<CONTENTS>
海辺の開業医
―ゲイのサーファーとの秘めやかな恋引退後の三ツ星シェフ
―熟年シルバーカップルのアニバーサリーサイボーグ義足の開発博士
―美形助手とのフェティッシュSF高校の英語教師
―ワンコな男子高校生との青春ラブ殿のお抱え鷹匠
https://comic.mf-fleur.jp/product/321506000052.html
―山の神との淫らな逢瀬
発売日:2016年5月16日 定価(税抜):680円
Contents
○登場人物
渋くて素敵な先生大集合。
気になる登場キャラクターをご紹介します。
仁科(にしな)先生:海辺の医師。内科・外科。
柚瀬(ゆせ):鶏料理屋の板前。サーフィンが趣味。背が高い。
田辺先生:上級者向け料理教室を開くシェフ。
きーちゃん:田辺先生と30年連れ添うパートナー。イケおじ系。
フォルツ博士:フォルツ・レッグスキン社を一人山奥で運営していた。
シュン:秘書のようなお手伝いとして、ハナオカ精機からフォルツ社にやってきた。
古橋先生:高校の英語教師。一年時、多田の担任教諭だった。
多田:進路に悩む高校三年生。女子にモテる。
季彦(すえひこ):殿様に仕える鷹̪匠。
青嵐(せいらん):山の神様から預かった鷹。
全七(ぜんしち):季彦の弟子。
○ストーリー
大人達の、真剣で、密かな恋。各話毎のあらすじと見所をご紹介します。
1「つける薬がなくても」
浜辺に程近い病院に勤める医師、仁科。
彼の元に、趣味のサーフィンで怪我をした柚瀬という背の高い男性がやってくる。
鶏料理屋で板前兼店長を務める柚瀬は、初対面にも関わらず「ゲイです」とあっさりカミングアウトするなど、かなり正直者な様子。
大人しそうな仁科の元にやってきたのは、イケイケタイプのサーファー柚瀬でした。
控えめな性格の仁科と、明るくて正直者の柚瀬。
対極っぽい二人ですが、柚瀬が「自分はゲイ」とあっさりカミングアウトすることで、次第に距離が縮まっていきます。
彼の鶏料理屋にご飯を食べに行った仁科。
酔っ払い、酔いを冷まそうと外の椅子に腰掛けていたところを、追いかけて来た柚瀬に声を掛けられます。
そして仁科は、自分もゲイであること、自分は隠し通して来たことなどを話し始めるのでした。
噂話で肩書きを失うのが怖い、軽蔑されるのが怖い、とにかくバレるのが怖い――――。
大人だからこそ保身に走る仁科の絶妙な心情を、丁寧に丁寧に描かれています。
2「スイもアマイも」
料理教室を営む田辺先生と、彼の仕事終わりを車で出迎えるきーちゃん。
ショートショート的な短編漫画ですが、ぎゅっと愛が詰まったお話。
年齢層高めの本作の中でも、最もアダルティーな作品です。
仕事終わりの田辺先生ときーちゃん。カフェで一息つき、お店に予約していたケーキを受け取りに行く。
そこには「30th anniversary」のメッセージが。
30周年をお祝いする、とても微笑ましい二人です。
3「Love Lab(ラブ ラブ)」
フォルツ・レッグスキン社を山奥で営むフォルツ博士と、助手のシュン。
シュンがハナオカ精機からフォルツ社にやてきたのには、ある理由があった。
一番長いお話です。しっかりと背景設定がなされており、近未来的技術のお話が出てきます。そこがちょっと難しかったり。
内容をお話してしまうと、社員旅行でビーチに佇むシュンの脚に一目ぼれした脚フェチ持ちのフォルツ博士は、シュンに無断で彼の脚型を作りショップのショーウィンドウに飾ってしまったのでした。
そのことが脚の持ち主=シュンにバレるも、シュンは”既に知っている”という事実を伝えぬまま、フォルツ博士の助手としてやってきたのです。
脹脛の出るズボンで仕事をすれば、自ずと追ってくる博士の視線。
それに気付いてもなお、そのことには触れずにシュンは仕事を続けます。
しかしある日、ついにシュンが「あのショーウィンドウの脚は僕のものですよね」と尋ねたことから、二人は縺れ込む様にして体を重ねます。
そして、誘い受けシュン。
誘い受けという言葉がドンピシャ過ぎると思いました。
艶っっっっやか。
脚を開いて、博士の肩に脚を乗せて、博士に持たせて……
博士が喜びそうなことをスムーズかつ一気にやってのけてしまうシュン、凄い。
脚の無断利用はバレましたが、シュンは辞職することはなく、その後も一緒に働いていくのでした。
めでたしめでたし。
4「プリーズ・テルミー!」
教師の古橋と生徒の多田。
二人は付き合っているが、学校ではもちろん、互いの家でも手は出さないと決めていた。
それなのに最近所構わず多田がひっついてきて……?
かまってちゃん多田と、大人として彼と適切な距離感を保とうとする古橋。
以前にも増して遠慮せずにひっついてくるようになった多田。
それにはある理由があって。
先生は先生でもどかしさを募らせていて、なんともいじらしい。
多田は県外への進学希望ゆえ、離れ離れになってしまうことを憂いて、寂しくてかまちょになっていた、ということでした。
恋人を取るか学業を取るか……。
学業を取れば遠距離恋愛になってしまう。
悩んだ末に、多田は希望する遠くの大学を受験することを決めたのでした。
一大決心が必要なことですが、多田の成長を願う古橋も、自分のやりたいこと・学業を頑張ろうと決意した多田も、とても尊いです。
5「あをき嵐の山より来たる」
夜、中々寝床に帰ってこない季彦を探しに行く全七は、物陰で男に犯される季彦を見てしまう。
なんと全七は男の名を青嵐と呼んでいた。
今度の時代背景は昔、着物も髪型も今とは大きく異なる頃のお話。
全七が見てしまったもの、それは鷹であるはずの青嵐が人の姿となり、季彦を背後から犯す姿だった。
昔の読み物から飛び出してきたかのようなお話。
神様と人との禁断の交わりを、別の人間が見てしまうというなんとも驚きの展開。
艶やかでした。
favor「クローズ・トゥー・ユー」(「プリーズ・テルミー!」その後)
大学進学を機に遠距離となった古橋と多田。
GWを利用して古橋は多田に会いに来たが、喜びのあまり多田は熱を出していた。
作中では比較的若めの二人、後日談。
久々の再会に終始甘えたな多田が可愛い。

○様々な職業・おじさまとのオムニバス!
昨今注目を集めるオジサマジャンルを、ぎゅっと濃縮したような一冊。
働くおじさま達の素敵な日常が見れちゃいます。
若者にはない落ち着き、大人だからこその葛藤・困惑、臆病さ。
そういったものが大切に丁寧に描かれています。
また市ヶ谷茅先生の特徴として、受けが非常に艶やかであることが言えます。
困り顔・誘い受けといった美味しい要素がふんだんに盛り込まれており、良い表情がたくさん。
個人的にはキャラ達皆のこの切れ長の目が大好きです。
含まれまくりの色気。
○「センセイ・コレクション」で、大人の恋を楽しみませんか
色々なジャンルの先生が登場し、各々が素敵な恋をします。
ちゃらついた恋愛ではない、大人の味のある恋。
そんなストーリーを楽しみたい方、おすすめです。
wiresnob ――俗物生活
センセイ・コレクション – pixinコミック
△市ヶ谷茅先生HP
▽「センセイ・コレクション」試し読み